TCHとは、Tooth Contacting Habit(歯列接触癖)の略で、食べていない時に不必要に上下の歯を接触させる癖のこと。
歯ぎしりや歯を噛みしめ癖とは違い、上下の歯が軽く触れている状態のことです。
上下の歯と歯が接触しているのが当たり前と思っている方が多いですが、顎は顎関節でぶら下がっているだけなので、噛みしめる力が入っていなければ、ブラブラと歯と歯が離れた状態になっているのが自然なのです。
通常、上下の歯が接触するのは会話や食事の時などで、実際に接触している時間は、1日のうち10~12分程度しかないこともわかっています。
TCHの 状態
TCHとは長時間、軽く歯と歯を接触させている状態のことをいいます。歯ぎしりや歯を噛みしめる癖のように強い力はかかりませんが、歯を接触させるために、顎周辺の筋肉はずっと収縮した状態が続いています。軽い力のため自覚しないまま2~3時間続けてしまうケースも多くあります。
TCHが 主な要因 とみられる トラブル
顎関節症患者の6割がTCHの傾向があるそうです。また、歯を支える繊細な歯根膜が押され続けることで貧血状態になってしまうので、噛み合わせの違和感や知覚過敏などの感覚異常を引き起こし、症状が進むと歯に痛みを感じることがあります。他にも、歯周病を悪化させてしまうケースや、入れ歯を支える粘膜が常に押されて痛みの原因になることもあります。 また、TCHは口腔内や顎などに影響があるだけでなく全身に頭痛・肩こり・首の痛みといった症状になって現れます。
TCHの 引き金
現代人は、スマホ、パソコンなどを操作する際の姿勢の影響があります。下を向く作業が多いと上下の歯が接触しやすくなります。また、ストレスもひとつの要因です。