お口のトリセツ②

よく「かむ」食事って大事なこと

皆さん、これまでに「食べ物に髪の毛が入っていた」という経験、ありませんか?

髪の毛の太さは、日本人の場合、約0.08mmです。無意識に食事をしていても、食べ物の中に入っていたら分かる程、口の中は繊細な場所なのです。

そんな口は、生まれたばかりの赤ちゃんの時から、口や舌を使って、母乳を吸います。そして、味(味覚)や舌触り(触覚・温度感覚)で飲んでいるものが大丈夫かを判断しています。

つまり、手の指より口の中が先に発達するということです。赤ちゃんが口に物を入れたがるのは、このためです。

その後、口は赤ちゃんの「吸う」から「かむ」に変化し、手の指は食料を採取・調理・口に運ぶ(摂食)ために、後から発達していきます。

生物が生きていくためには食べないといけません。その食料を食べて大丈夫か、匂いや見た目で確認した後、赤ちゃんと同じく最終確認を口がします。口と手の指を「動かす」、「感じる」働きは、脳の仕事です。体全体と比べ、この二つの部分で、脳の半分以上を占めて、コントロールしています。

興味のある方は、「一次体性感覚野 体部位局在の画像」で検索してください。

食事をすることは、「動かす」「感じる」を駆使して脳を活性化します。また、よく「かむ」ことは様々な効果を与えてくれます。

 

赤ちゃんや子供


脳の神経回路を発達させ、記憶力や学力の向上、運動機能向上が報告されています。また、セロトニンという神経伝達物質が脳内に増え、ストレスが和らげるそうです。「歯ぎしり」や「注意欠如・多動性障害」の改善が期待されています。

 

成人


食事中、おかずの彩りや、食材の味や食感に意識を向けることで、マインドフルネスのトレーニングの一つである「食べる瞑想」に似た効果も期待できます。

 

高齢者


認知症予防効果があるとの研究論文が多数出ています。